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2007年4月13日金曜日

クロッタン


















フロマージュの旅は南下して、ロワール河を越えます。
日本人がまだ馴れていない、
山羊(シェーブルChevre)のチーズの旅が始まります。

ロワール地方は、百年戦争(14-15世紀)で、
フランス王が戴冠式を挙げずに逃げてきたところです。
王は、まずブルジュ(Bourges)に陣取りましたので、
「ブルジュの王」と揶揄されていました。
そこにジャンヌ・ダルクが助けに参じたわけですが、
戦後、ロワールの国にはルネッサンス文化の花が咲き、
数々の名城を生みました。

シャヴィニョールは、
ブルジュから40kmほどのところにある小さな村ですが、
ロワール地方を代表する山羊のチーズ、
クロッタン・ドゥ・シャヴィニョールの中心地として知られています。

形は小さな円筒で、まるでピンポン玉のようです。
仕上げ工程(affinage)は最低10日間が原則で、
表面を白カビや青カビが覆っていきます。
お勧めはペニシリンカビの着いた硬いシャヴィニョール。
半硬質を味わいますとキノコや森の香りがし、
硬質になりますとクルミやハシバミの味わいがあります。
硬いチーズが口の中でとろけてゆくときは、
なんともいえない美味しさで、やがてのどの渇きを覚えます。
こんな時、銘酒を醸造する隣り村
サンセール(Sancerre)の赤ワインが欲しくなります。

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